怪奇女優の小説

昨日も新宿で打ち合わせ。こないだとは違う女の子ふたり。書きかけの台本を読ませたり、アレやりたいコレやりたいダダをこねたり。

ウチひとりは下中さんっていう、お付き合いの長い女優。長年、俺のツンデレ毒牙にかかる常連。「怪奇女優」と仇名を付けてはいじめ倒しています。ってことはどれだけ懐が深いのかと。優しい人なのかと。そういうわけです。

「あなたのためになると思って。これ貸すわ!」(声超低い)

と渡された分厚い小説。俺がカバー外したんじゃないよ!渡された時から無い。俺が表紙を折ったんじゃないよ!渡された時からボロボロなの。およそ女の子が読んでた小説とは思えない。寂れた床屋の本棚にも、こんなのねえよ?好きな本だって言ってたよね。どうやって保管してたらこうなるの。こんなところに「怪奇」を感じる。

ま。汚さないようにとか、気にしなくていいから気が楽なんだけどね。ありがとう下中さん。いい演技を頼みますよ。